SNSを見ていると、時々目にする「フェミ構文」。
今回は、このフェミ構文について詳しく解説していきます。
使い方や例文にも触れていくので、ぜひ最後までお付き合いください。
フェミ構文とは?
「フェミ構文」は、主に日本のSNS上で見られる特定の言語表現や構文を指す言葉です。
しかし、この用語自体が中立的ではなく、フェミニストを揶揄したり批判したりする文脈で使用されることが多いという点に注意が必要です。
この表現は、社会問題や性差別に対する問題提起を行う際の言い回しを批判的に捉えるために使われることが多いのが特徴です。
ただし、この言葉の使用自体がフェミニズムへの偏見を助長する可能性があることも認識しておく必要があります。
フェミ構文の例文
フェミ構文の使い方については、実際の例文を見るのがわかりやすいです。
X(Twitter)でフェミ構文と言われているバズツイートを見てみましょう。
「アンパンマンは君さ」と流れた瞬間、怒りと悔しさで泣いてしまった。私は女性であってアンパンマンなどではない。私のアイデンティティをお前が勝手に決めるなよ。
— フェミニスト (@japosu123) June 8, 2023
この国では女性は強制的にアンパンマンにされる。女であることすらも奪われるなんて地獄だよ…#私たちはアンパンマンにさせられた
ファミリーマートでお惣菜を買おうとしたのですが、お惣菜コーナーに着いた瞬間この景色が広がっていて悔しくて泣いてしまいました。食事は「お母さん」が作るものと性で役割を固定し、女性の社会進出を拒むファミリーマートには怒りしか湧きません。何も買わないで急いで出ていきました… pic.twitter.com/qBOigQeD3n
— ピンフスキー (@hideyosino) October 30, 2020
フェミ構文の形式や特徴
フェミ構文に特定のフレーズはないのですが、先ほどのバズツイートを分析すると、以下のようなパターンが浮かび上がります。
- 日常的な出来事に遭遇
- 強い感情で反応(「怒りと悔しさで泣いてしまった。」)
- 社会/企業などを批判
- ジェンダー問題と結びつける
- 抗議行動で締めくくる
これらの特徴はあくまでバズツイートを分析したものであり、実際のフェミニズム的発言の全てがこのような特徴を持つわけではありません。
フェミ構文の問題点
これらの投稿は、多くの人にとっては注目を集めるためのユーモアやパロディとして受け取られるかもしれません。
しかし、時として冗談のつもりが思わぬ波紋を呼ぶこともあります。
上記の形式に上手に当てはまった文章は、「リズムの良さ」「同性からのいいね」「異性から批判リプ」で良くも悪くもバズりやすいのです。
ファミリーマートの「お母さん食堂」のケースのように、投稿の対象となった企業や団体にとっては、たとえジョークだと分かっていても、対応に苦慮するケースがあります。
言論の自由は重要ですが、名指しで批判される側の立場も考慮し、より慎重な表現を心がけることが望ましいでしょう。
フェミ構文の元ネタ
「フェミ構文」という言葉の具体的な発祥は明確ではありませんが、主にフェミニズムに関連する議論や発言を揶揄するために用いられるようになりました。
この言葉は「ツイフェミ」とも関連しています。
「ツイフェミ」は、Twitter上でフェミニズム的な意見を発信する人々や、そうした言動の広がりを指す俗語・インターネットスラングですが、この言葉自体がフェミニストを批判的に捉える意図で使用されることが多いです。
ただし、この言葉もミソジニスト(女性嫌悪者)が蔑称として作った可能性が指摘されています。
「フェミ構文」や「ツイフェミ」といった言葉は、単なる言葉遊びではなく、社会的な背景や文化的な対立を反映した現象と言えるでしょう。
これらの言葉の使用は、フェミニズムへの偏見を助長する可能性があることに注意が必要です。
フェミ構文のまとめ
「フェミ構文」は、フェミニズムに関連する議論や発言で使われる表現方法を批判的に捉えるために使用される言葉です。
しかし、この用語自体が中立的ではなく、フェミニズムへの偏見を助長する可能性があります。
フェミニズム的な主張は多様で複雑であり、「フェミ構文」という言葉で単純化して捉えることは適切ではありません。
この言葉の使用には慎重になる必要があり、フェミニズムに関する議論を行う際は、相互理解と建設的な対話を心がけることが重要です。