「メロスは激怒した構文」をご存知でしょうか？
この独特な表現方法は、日本文学から派生したネットミームとして、多くの人々に親しまれています。
今回は、この魅力的な構文について詳しく解説していきます。
文学好きの方はもちろん、インターネット文化に興味がある方にもおすすめの内容です。
ぜひ最後までお付き合いください。
メロスは激怒した構文とは？
「メロスは激怒した構文」は、太宰治の名作『走れメロス』の冒頭部分から生まれたネットミームです。
以下の一連の文章全体を指します。
メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。
この構文は、強烈な感情表現から始まり、主人公の背景や性格を簡潔に描写する一連の文章で構成されています。
インターネット上で様々なパロディが生まれ、多くの人々に親しまれるようになりました。
メロスはのフレーズや特徴
「メロスは激怒した構文」には、いくつかの特徴があります。
その魅力を詳しく見ていきましょう。
- インパクトのある出だし
「[主語]は激怒した」という強烈な感情表現で始まります。これが読者の注目を一気に引き付けます。 - 決意表明
続いて「必ず、〜しなければならぬと決意した」という形で、主人公の決意が述べられます。 - 主人公の無知さの提示
「〜には〜がわからぬ」という形で、主人公の無知な一面が示されます。 - 主人公の素性
「〜は、〜である」という形で、主人公の職業や立場が簡潔に説明されます。 - 過去の生活描写
主人公のそれまでの生活を簡単に描写します。 - 矛盾する性質
最後に「けれども〜に対しては、人一倍に敏感であった」という形で、主人公の意外な一面が示されます。
この一連の流れが、パロディを作る際のテンプレートとなっているんです。
メロスは激怒したの例文
では、実際にどんな風に使われているのか、具体例を見てみましょう。
メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐のいかがなものか言いたいマンを除かなければならぬと決意した。メロスには社内政治がわからぬ。メロスは、村のサラリーマンである。笛を吹き、羊と遊んで暮らして来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。
— SHARP シャープ株式会社 (@SHARP_JP) August 18, 2020
オフィスあるあるをうまく織り交ぜていて秀逸ですね！
「いかがなものか言いたいマン」って、どの職場にも一人はいそう（笑）。
村のサラリーマンなのに羊と遊ぶ設定も、現代と昔話をミックスした面白さがあります。
社内政治が分からないのに正義感だけは人一倍という矛盾した姿に、思わず笑っちゃいますよね。
メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の主人公を除かなければならぬと決意した。両思いで幼馴染みのヒロインを放置し、転校生と夏祭りにいくとは何事か。純朴などと嘯き、煮え切らぬだけの態度は極めて度し難い。メロスには恋愛はわからぬ。けれどもラブコメの邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。
— 暇十朗＃140字小説 (@himajuro) August 29, 2024
ラブコメあるあるをメロス構文で表現するなんて、発想が秀逸ですね！
主人公の優柔不断な態度にメロスが激怒するという設定が面白いです。
特に「純朴などと嘯き」という表現がツボでした（笑）。
恋愛はわからないのにラブコメの「邪悪」には敏感というオチも絶妙。
王道ラブコメに物申す、新しい視点の構文パロディだと思います。
メロスは激怒しそうになった。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。よく働き睡眠時間を十分にとっていた。そのためすぐに冷静になり落ち着きを取り戻せた。だから政治がわからずとも都知事選で変な候補者には投票しなかった。
— ロムスカ大佐ちゃん（リア充バルス強化月間） (@romusukachan) July 24, 2024
この例文、メロスのキャラクターに新しい一面を加えていて面白いですね！
「激怒しそうになった」けど冷静になれるメロス、なんだかとても現代的で親近感が湧きます（笑）。
睡眠の大切さをさりげなく強調しているのもgood！
最後の都知事選の話は時事ネタを絡めていて秀逸。
政治がわからなくても冷静に判断できるメロス、意外と現代社会に適応できそうですね。
ホス狂は激怒した。必ず、かの邪智暴虐の悪徳ホストを除かなければならぬと決意した。ホス狂には真っ当な金銭感覚がわからぬ。ホス狂は、担当の愛の奴隷である。酒を飲み、ヘルプとも仲良く過ごして来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。
— コカテキの人 (@namaiccyo1019) August 27, 2024
て浮かんだ笑笑 https://t.co/UmmE6g5dcq
これは斬新な設定ですね！
「愛の奴隷」や「ヘルプとも仲良く」など、ホストクラブの世界観をうまく取り入れていて秀逸です。
でも最後の「邪悪に敏感」ってところが、なんだかちょっと切ない。
真っ当な金銭感覚はなくても、良心は残っているんですね。
ホスト業界の闇を暴くドラマみたいで面白いです！
メロスは激怒した構文の元ネタ
この構文の元ネタは、太宰治の小説『走れメロス』の冒頭部分です。
この小説は、古代ギリシャの説話を基にした物語で、友情と信念の強さを描いた名作として知られています。
太宰治の巧みな筆致によって描かれた冒頭部分は、主人公メロスの激しい感情と決意、そして彼の素朴な性格を鮮やかに描き出しています。
この印象的な書き出しが、後にインターネット上で多くのパロディを生み出すきっかけとなりました。
メロスは激怒した構文のまとめ
「メロスは激怒した構文」は、太宰治の名作から派生した現代のネットミームです。
その特徴的な構造と強烈な表現力で、多くの人々の心を掴んできました。
単なる一文ではなく、一連の文章全体でストーリーの導入部を形作る点が魅力となっています。
この構文は、パロディとしての楽しさと、キャラクターや状況を簡潔に描写できる実用性を兼ね備えています。
SNSやブログ、さらには創作活動などでも活用できる、現代日本のインターネット文化の中で生まれた言語表現の傑作と言えるでしょう。
皆さんも、日常生活やSNSで使ってみてはいかがでしょうか。
きっと、周りの人を驚かせる素敵な表現になるはずです。